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CopyMouseHeadによるハースストーンアリーナ考察 blog

Hearthstone Arena 『マリガンの技術』

 アリーナにおいて、スタッツの良いカードを集めてデッキを作ることの優位性について前回の記事で触れたが、今回はデッキを円滑に運用するための『マリガン』について考察していきたい。

 

マリガンとは元々ゴルフ用語であるが、ことカードゲームにおいては、ゲーム開始時に配られた手札をデッキ内のランダムなカードと交換し直す行為の呼称である。

たった1枚のカードをマリガンするだけで、そのゲームの勝敗を分かつほどの影響力がある重大な行為である。

何故、重大なのか。それはマリガンがテンポアドバンテージに直結するからである。

 

ハースストーンのアリーナにおいて、多くのプレイヤーはデッキ作りの際にマナ・カーブを形成することを目指す。

マナ・カーブは3、4コストのミニオンをマナ・グラフの頂点として山なりに描かれる。

3コストと4コストのミニオンの枚数について、どちらに比重を置くかといえば基本的には3コストである。

理由として、こちらがゲームの先手になった時、最初に配られる手札の数は3枚である。

配られた手札が全て4コストだった場合、それらをプレイするには4ターン目まで待たなければならない。マリガンせずに全てキープ(保持)したとして、3ターン目までに3コスト以下をデッキから引ける保証はどこにもない。使えない手札は、手札が無いのと同じようなものだろう。

対戦相手がテンポ良く1コストから3コストまで立て続けにプレイしたり、あるいは2ターン目にコインを使ってスタッツの良い3コストをプレイしたりすれば、こちらはただゲームを傍観するのみである。

または最初に1、2、3コストが手札に揃った場合、早い段階でゲーム展開に見通しがつく。それらを全て手札にキープした後、4コストを4ターン目の開始までにデッキから引いてくるには4枚ものドローチャンスがある。そして4コストは4ターン目に1枚プレイできれば良い程度である。何故ならば、立て続けに5ターン目に4コストをプレイするのはスタッツが悪いからである。5ターン目に4コストを使う時は、余ったマナを補完するために同時に1コストを使わなければならない。しかし、1マナは1ターン目に使っている上に、デッキに入っている枚数自体が比較的少ないので、都合良く5ターン目までに2枚プレイ出来るとは考えにくい。そうなると、5ターン目のテンポアドバンテージは、5コストの良スタッツを使う、あるいは2コスト(ヒーローパワーも含む)と3コストを同時に使う、のどちらかであろう。

上記までは先手になった時の例だが、逆に後手になった場合はコインを得るため、3コストはさらに有効である。

対戦相手が先手2ターン目に2マナ2/3か3/2ミニオンを場に出した返しで、こちらはコインを使い3マナ3/4ミニオンを場に出す。たったこれだけでテンポアドバンテージが僅かに取れる。

その後立て続けに3コストを展開すれば上々であろう。

こういったことなどから、早期の各ターンに頻出する3コストの枚数を優先すべきである。

 そして、デッキに入っている1コストや2コストの枚数にもよるが、基本的にスタッツの良い3コストを1枚手札に残すようにすればゲームが安定しやすい。このやり方は特に、コインを得る後手の時が有効である。

3コストを全てマリガンした後、替わりに4コストや5コストを引いてしまっては、恐らく首が回らなくなることだろう。

 

ここまで目を通してくださった方に感謝します。あなたのアリーナでの健闘を祈ります